どうも、あるビバです!
突然ですがその国の食にはその国のお酒、その地方の食にはその地方のお酒が合うと思いませんか?
私の個人的な感覚なんですが、日本食には日本のウイスキーが合いやすいと思うんです。
そこで今回はジャパニーズウイスキーから普段飲みしやすい1200円以下で買えるものを実際に飲み比べてレビューします。
どのウイスキーがどんな人におすすめかもご紹介しますので、それぞれのボトルのレビューを読んでいただけると参考になると思います!
日本洋酒酒造組合においてジャパニーズウイスキーの表示基準を定義されていますが、本記事では日本メーカーが独自ブランドとして発売しているものをジャパニーズウイスキーとさせていただきます。
ブラックニッカ クリア
ブラックニッカと言えば居酒屋で提供されるハイボールにもよく使用されている銘柄で、ラベルのヒゲのおじさんになぞらえてヒゲのハイボールなんて呼ばれることもあります。
とても安価なウイスキーですので、居酒屋などで飲んだことはあるけれど家でじっくり向き合ったことは無い、という人も多いかもしれません。
その実力はいかほどに…?
すっきりとした甘い香りがします。少し酸も感じられりんごを思わせるニュアンスもありますね。
味の感想は、混じりっけのないウイスキー。
(ウイスキーはスコッチやバーボン等種類によって味の方向が全然違うので適切な表現ではないかもしれませんが)
スモーキーさは無く、甘みといったものもあまり感じませんが、アルコールのボリュームを感じられ、確かにウイスキーの味もします。
飲み疲れしない、まさしくクリアなウイスキーですね。
加水するとほんのりと甘さが出てきました。するする飲める飲み口になりましたね。
ハイボールでいただくとほのかに甘さが出てきた気がしますが、やはりクリアな印象に変わりはないですね。
1:4で作っているにも関わらず悪く言えば薄い(飲みごたえが無い)印象を感じます。
飲みやすいとも言えますが、物足りないと感じる人もいると思います。
総合的に見てこの価格でこのウイスキー(ハイボール)が飲めるのは素晴らしいと思います。
やはりたくさんの飲食店・販売店で取り扱われているのは伊達ではないですね。
- 飲みやすいウイスキーがイイ
- スモーキーなウイスキーは苦手
- たくさん飲むので安いウイスキーを探している
ハイニッカ
見たことがないという人も多いボトルかもしれませんが、1964年に発売された銘柄でその歴史は長いです。
ウイスキーが酒税法により「特級・1級・2級」に区別され税金が決められていた時代に、ハイニッカは2級ウイスキーながら区分の限度一杯までモルトを使用して作られていたらしいです。
そんな当時から価格と味わいのバランス(今で言うとコスパでしょう)を追求したウイスキーを味わいましょう。
香ばしさの中にほのかな甘さがある香りです。終わりにかけてかすかにピート香(泥っぽさ)も感じます。
野草や水生植物などが、炭化した泥炭(炭化のあまりすすんでいない石炭)です。
ピートの煙でウイスキーの原料の麦芽を乾燥させることで香りがつき、特有のスモーキーな香りが生まれます。
飲んでみるとスモーキーさをしっかり感じられるウイスキーですね。私には甘さの要素はほとんど感じず、余韻までスモーキーなのでキレの良さと力強さを感じます。
加水してもスモーキーさはぶれません。
ニッカウイスキーではわりと最近(2015年)発売された銘柄で、コスパの高さから人気を博しているディープブレンドがあります。
比較すると、ハイニッカの方が甘みを抑えよりはっきりとスモーキーな味わいです。
それでいてピート香満開のウイスキーではなく、ラベルにも記載のとおり「マイルド」なウイスキーです。
ディープブレンドのスモーキーさが好きな人や少し甘いなと感じている人は、ハイニッカを試してみる価値があると思います。
ハイボールにしてもスモークさは健在です。
ピーティと呼べるほどスモーキーではありませんが、裏を返せばちょうど良いです。
スモークなウイスキーを飲んでいるという満足感がありつつ杯を進めるほど重くなるというほどでもありません。
燻製やジャーキーなどをつまみながら飲みたいですね。
- ほどほどにスモーキーなウイスキーが飲みたい
- ウイスキーに甘さはそれほど求めていない
- スモーキーってどんな感じか分かりやすく味わってみたい
トリス クラシック
こちらもサントリーから発売されている安価なボトルとして有名なトリス(トリス クラシック)です。
一時期、居酒屋でサントリーのハイボールと言えば角ではなくほとんどがトリスだったときがあるので、飲んだことあるという人も多いかもしれません。
けれども、そのトリスはこのトリスではなかったかも。(詳しくは後述します。)
ブラックニッカ クリアと並んで最も安価なジャパニーズウイスキーと呼んでも差し支えないであろうトリスのお味は果たして…?
独特な甘い香りがします。大げさに言うとみたらし団子のようなニュアンスの香りです。
終わりには少しアルコール臭もしますね。
飲んでもやはり独特な甘さがあります。
めっちゃ甘いといったわけでもないですが、確かに甘い要素があります。
ただ終わりはアルコール感がそこそこあるので、良く言えばキレがありますが、悪く言えば甘い余韻みたいなものはないです。
加水すると甘さがより強調されました。アルコール感がやわらいだので、独特な甘さを楽しめます。
ハイボールにしても変わらず甘い印象ですね。
アルコール度数が下がったことでストレートで飲んだときのアルコールの刺激はかなりやわらいで、甘めのハイボールとして楽しめます。
ただ芳醇な甘さとは言いがたく、どこかとげっぽい甘さなのは価格帯を考えると致し方ないかなと思います。
- ウイスキーは甘いのがイイ
- スモーキーなウイスキーは苦手
- たくさん飲むので安いウイスキーを探している
トリス エクストラ
2000年代も終わり頃に角ハイボールがブームとなり、居酒屋で角ハイボールがたくさん飲まれるようになりました。
ウイスキーというのは蒸留後に年単位で寝かせる必要があることから、供給量を短期間で調整する(増量する)のがとても難しいお酒です。
そこで角瓶の原酒の消費を抑えるために、このトリス エクストラがハイボールに合うウイスキーとして発売され、居酒屋の角ハイボールに取って代わりトリスハイボールとして提供されたというわけです。
(あくまでそういうふうに言われているというお話です。が、実際に居酒屋で角ハイボールを見る機会が激減した時期は確かにありました。)
そんなハイボール専用トリスのような位置付け(かもしれない)トリス エクストラを味わってみます。
香りはかなり薄いですね。
そのなかでもスモーキーさが印象に残ります。
甘い要素もなくはないですが、かすかに拾えるぐらいですね。終わりに少しアルコール臭もします。
飲むとアルコール感がガツンときますね。ドライな印象です。
味わいとしてはほのかにスモーキーかなと思います。
加水すると飲みやすくなりましたが、それでもアルコールのボリュームをはっきりと感じます。飲みごたえがありますね。
味についてもほのかにスモーキーな印象はそのままです。
ハイボールにするとこのウイスキーの狙いがはっきりしましたね。
やはりハイボール用にブレンドされたといわれることはあります。
まずアルコール感からくる飲みごたえがしっかりあります。あまりにアルコール感が強いので少し炭酸を足しました。
それでもお酒飲んでるな!と感じさせる飲み口です。
ただストレートでもドライな印象でしたのでハイボールにするとさらにドライで薄口な印象です。
これを良しとするか悪しとするかは完全に好みですね。
個人的には、ドライな分どんなつまみにも合わせられそうだがウイスキーを飲んでいるという満足感は薄い、というのが感想です。
- ハイボールは飲みごたえを楽しみたい
- ウイスキーはハイボールしか飲まない
- つまみを選ばないハイボールを探している
まとめ
銘柄 | 味わい | おすすめしたい人 |
---|---|---|
ブラックニッカ クリア | クリアで飲みやすい | ・飲みやすいウイスキーがイイ ・スモーキーなウイスキーは苦手 ・たくさん飲むので安いウイスキーを探している |
ハイニッカ | ほどよくスモーキー | ・ほどほどにスモーキーなウイスキーが飲みたい ・ウイスキーに甘さはそれほど求めていない ・スモーキーってどんな感じか分かりやすく味わってみたい |
トリス クラシック | 甘いウイスキーだがどこかとげのある甘さ | ・ウイスキーは甘いのがイイ ・スモーキーなウイスキーは苦手 ・たくさん飲むので安いウイスキーを探している |
トリス エクストラ | ドライで飲みごたえがある | ・ハイボールは飲みごたえを楽しみたい ・ウイスキーはハイボールしか飲まない ・つまみを選ばないハイボールを探している |
それぞれどんな人におすすめできるかを私になりに考えてレビューしましたが、
結局おすすめなのはどれ!?
という声が聞こえてきそうなので、あるビバ的イチオシを紹介したいと思います!
それは…
市場価格は4本の中で1番高いと思うのでイチオシにするのは記事の趣旨的にちょっと気が引けるのですが、値段に対する満足感は高いです。
ブラックニッカ クリアもコスパを考えると十分におすすめできます。
ただ、熟成からくる芳醇さを求めるのは酷な価格帯において、これといった特徴が無いのは個人的に少しつまらないかなと思いました。
あと、味わいがクリアがゆえにある程度濃いめに作らないと満足感が薄く、そういう意味ではコスパが悪くなるかもと思ったり…苦笑
トリス クラシックは決してまずいわけではないのですが、この価格帯で甘いウイスキーを作るというのは無理があるのかなと思いました。
やはり角などに感じる甘さとは質が違います。
1000円〜1200円ぐらいで甘いウイスキー出してくれないかな、サントリーさん。(角が圧倒的人気だから無理かな)
トリス エクストラは家で飲むというよりかは居酒屋などでゴクゴク飲みたいかなと思いました。
そういう意味ではサントリーの角ハイボールに代わるウイスキーという狙い(だったかもしれない)どおりということですね。
安く美味しいウイスキーを販売してくれるメーカーさんに感謝しながら今宵もハイボールをいただきます。乾杯!