どうも、あるビバです!
カクテルの作り方(技法)は代表的なものが4つあり、ビルド・シェイク・ステア・ブレンドと呼ばれます。
その中でビルドは、技法としてはいちばん手軽なものに位置付けられると思いますが、細かく見れば、おうちカクテルの出来を左右するポイントがいくつかあります。
この記事では、ビルドでカクテルを作る際に、どのカクテルを作る場合でも押さえておきたいポイントについて解説していきます。
これからおうちカクテルを始める・始めたばかりの方だけでなく、すでにビルドはできるようになったという方も新たな発見があるかもしれませんので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
ビルドとは
ビルドとは、カクテルを飲むグラスに、直接材料を注ぎバースプーンでステアして(混ぜ合わせて)作る技法です。
ビルドで作られるカクテルには、次のようなものがあります。
- ハイボール
- ジントニック
- モスコミュール
- オレンジブロッサム
- ネグローニ など
ビルドは、バースプーンとメジャーカップ(ジガーカップ)があると作りやすくなります。
バーツールを選ぶ際のポイントなどを紹介していますので、気になる方はこちらもチェックしてくださいね。
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ビルドの大まかな手順
- グラスに氷を入れる
- 材料を注ぐ
- ステアする
- 完成!
これがビルドの大まかな手順になりますが、次から作るカクテルのスタイル別に具体的な手順やポイントを紹介していきます。
ロングスタイル
写真のように細長いグラスに作るものを、見た目にちなんでロングスタイルと呼ぶことにします。
ハイボールやジントニックのように炭酸の入ったカクテルも多く、アルコール度数は比較的低めです。
ロングスタイルの具体的な手順・ポイントを順番に見ていきましょう。
グラスに氷を入れる
グラスに氷を入れます。
氷の量は基本的にグラスの8割ぐらいまで入れるのが一般的ですが、たくさん氷を入れるのは、氷が溶けて水っぽくなるのを出来るだけ遅らせるためです。
おうちカクテルの場合は、(自分が飲むのだから気にしないということであれば)出来上がりのカクテルの量とグラスの大きさから氷の量を加減しても構いません。
この1杯はすぐに飲んでしまうというときなどは、氷少なめでも大丈夫です。
それよりも大事なのは、グラスを冷凍庫か冷蔵庫で冷やしていない場合に、氷をいれたあと、ステアしてグラスを冷やすことです。
これをアイシングと言います。
バースプーンでステアする際は、中指と薬指の間に挟んで回すのが基本となります。スプーンの背の部分(丸い部分)をグラスの内側に押し当てながら、中指と薬指の前後運動で回します。
写真は分かりやすいように手は添えていませんが、ステアする際は手をグラスに添えて支えてください。
常温のグラスというのは思いのほか、グラスの中身の熱(この場合は冷たさ)を奪っていきます。
アイシングするとグラスがみるみる冷たくなるのが手から伝わると思いますが、これは逆に言えば、常温のグラスに冷たいものを注げば、同じように冷たさを奪っていくということです。
霜が付くぐらいアイシングはしっかりしましょう。
しっかり水切りします。バースプーンで水切りしにくい場合は茶こしなどを使うのもオススメです。
材料を注ぐ
レシピどおりに材料を注いでいきます。
ここでは使う材料のパターンごとにポイントをご紹介します。
材料のうち割り材となるもの(炭酸水、トニックウォーター、オレンジジュースなど)はしっかり冷蔵庫で冷やしたものを使ってください。
材料に炭酸が含まれる場合
炭酸(炭酸水、トニックウォーターなど)が含まれるレシピの場合は、お酒(ハイボールならウイスキー、ジントニックならジン)を注ぐときに、なるべく氷に当たるように注いでください。
こうすることで、氷の表面の霜が取れ、炭酸が無駄に抜けるのを防ぐことができます。
お酒を注いだあと、お酒が冷えるまでしっかりステア(10秒〜15秒程度)してください。
炭酸とお酒の温度差が大きいと炭酸が抜けやすくなります。
お酒を冷凍(または冷蔵)していた場合も、温度を合わせるためステアしてください。
ただ、冷凍(または冷蔵)の場合は、面倒ならステアなしでも構わないと思います。おうちカクテルなので、手抜きできるところは抜いていきましょう。
ちなみにですが、カクテルのベースとなるお酒は冷凍と常温どっちがいいのかは、好みや目指す味の方向性で変わってきますので、一概にどちらが正解とは言えません。
次に炭酸(炭酸水、トニックウォーターなど)をなるべく氷を避けて、お酒に直接当たるように注ぎます。
こうすることで、お酒と炭酸がしっかりと混ざり、最後のステアを最小限に抑えることできます。
カシスリキュールやシロップなど砂糖が多く含まれていて混ざりにくい材料がレシピに含まれる場合、炭酸の5分の1〜4分の1程度を注ぎ、しっかりとステアしてから残りの炭酸を注いだ方が最後のステアを最小限に抑えることができ、しっかりと炭酸を残した仕上がりになります。
材料に炭酸が含まれない場合
材料に炭酸が含まれない場合は、全ての材料をグラスに注ぐだけで大丈夫です。特に注意するポイントもありません。
ステアする
材料に炭酸が含まれる場合
材料に炭酸が含まれる場合は、グラスの底からバースプーンを1回転させてながら抜くようなイメージでステアしてください。これで十分に混ざります。
もう少ししっかり混ぜたい場合はステアの前にバースプーンで氷を底から上げ降ろしすると炭酸を残しつつ混ぜることができます。
材料に炭酸が含まれない場合
炭酸が抜けるなど気にすることはないので、しっかりとステアして材料を混ぜ合わせてください。
特に、砂糖が多いリキュールやシロップが材料に含まれる場合は、軽いステアで済ませてしまうと混ざりきらないので注意してください。
完成!
それでは、乾杯!♪(*^^)o∀*∀o(^^*)♪
コウベスタイル
写真のように氷を使わずに作るビルドのカクテルをコウベハイボールにちなんで、ここではコウベスタイルと呼びます。
少し特殊な作り方になり、ロングスタイルで作るカクテル全てをコウベスタイルで作れるわけではありませんが、個人的にはコウベスタイルならではの味わいと、ほぼ注ぐだけで完成する手軽さが気に入ってます。
その昔、兵庫県は神戸にあるバーで、冷えたグラスにキンキンに冷やしたウイスキーと炭酸水を注ぎ、あえて氷は入れずに作られたハイボールをコウベハイボールの名で提供したことに由来します。
下準備
お酒とグラスは冷凍庫でキンキンに冷やしておいてください。
炭酸(炭酸水、トニックウォーターなど)はもちろん冷蔵庫で冷やしておいてください。
材料を注ぐ
まずはお酒を注いでください。
次に炭酸(炭酸水、トニックウォーターなど)を勢いよく注いでください。
缶や瓶を逆さまにするぐらい勢いよくいっちゃってください。
氷を入れないので、同じグラスを使って慣れてくれば、目分量でお酒を注げるようになります。これも手間が省けるので、コウベスタイルの利点のひとつです。
完成!
ステア無しで十分に混ざっていると思います。
それでは、乾杯!♪(*^^)o∀*∀o(^^*)♪
コウベスタイルの特徴・相性のいいカクテル
コウベスタイルは、氷が無いので飲み口にその特徴が出ます。
氷があると、唇あたりに氷があたり、グビグビと飲むには少しじゃまになるかなと思います。
コウベスタイルならビールをグビグビと喉に流し込むあの感覚でハイボールなどを楽しむことができます。さらに氷が無いので最後まで薄まらずに楽しむことができます。
氷が無いことのデメリットとしては、どうしてもぬるくなるのが早いです。
一杯目など短時間で飲む場合はそれほど気にならないかもしれませんが、ゆっくり飲みたいときは保冷タンブラーで作るなど工夫が必要かもしれません。
コウベスタイルと相性のいいカクテルは、ずばり炭酸(炭酸水、トニックウォーターなど)とお酒だけでのレシピになっているものです。(コウベスタイルは炭酸の発泡で混ぜるので炭酸を材料に含まないカクテルは不向きです。)
コウベスタイルに向いているカクテル
- ハイボール(ウイスキー+炭酸水)
- ジントニック(ジン+トニックウォーター+ライム)※ライムは少量なので混ざります。割愛してもOK。
- ジンソーダ(ジン+炭酸水) などなど
何種類も材料を入れるものはやはり混ざりきらないので、限られたレシピしかコウベスタイルにはなりませんが、お手軽さとグビグビいける飲み口はオススメです。ぜひ試してみてください。
ロックスタイル
写真のように背の低いグラスで作るものをウイスキーの飲み方のひとつロックにちなんで、ロックスタイルと呼ぶことにします。
ロックスタイルは出来上がりの分量が少ないため、アルコール度数も高いものが多いです。
グラスに氷を入れる
氷については、できればグラスに合わせて大きなものをひとつだけ入れるのが、見た目にも綺麗で氷の溶けにくさといった点でも有利です。
大きな氷が無い場合は、グラスの8割から満たされるぐらいまで氷を入れてください。やはりカクテルを冷やすことが最重要です。
アイシングについては、好みによりますが、私はしなくていいと考えています。
ロックスタイルはお酒とお酒を混ぜ合わせるレシピも多く、必然的にアルコール度数も高くなりがちなので、ある程度加水した方が味も丸くなり美味しいと感じるからです。
もちろん、少しでも濃い方が好きだ!という方は、アイシングなりグラスを冷凍庫で冷やすなりして、好みの味を追求してくださいね。
材料を注ぐ
炭酸を使うレシピはなかなかロックスタイルで作ることは無いと思いますので、材料を注ぐ際は特に注意するポイントはありません。
ステアする
ステアはカクテルが冷えるまでしっかりとします。
グラスに添えた手に伝わる冷たさでカクテルが冷えたか判断するといいでしょう。
適当に4〜5回転のステアで済ませてしまうとカクテルが冷えきらないのはもちろん、材料の混ざり具合も不十分になってしまいます。
完成!
それでは、乾杯!♪(*^^)o∀*∀o(^^*)♪
まとめ
カクテルの作り方(技法)の記事となると、ビルドだけでもそこそこ長くなってしまいました。
最後までお読みいただきありがとうございます。
カクテルは自由です。
おうちカクテルはもっと自由です。
この記事の手順を全部守らないといけないわけでもありませんし、当然ですがこの記事が全てでもありません。
作ったカクテルを飲んで「美味しい!」と感じれば、おうちカクテルはそれが正解です。
この記事が、あなたのおうちカクテルのレベルアップに役立てば幸いです。